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ソロパートをこなす4

〜ペンタトニックでどこまで弾ける?〜

調性に束縛されにくい順応性
 ペンタトニックスケールはメジャーでのヨナ抜き音階と同じスケールですが、調性を感じさせる4th,7thを省くことで、比較的自由なフレージングが可能となります。
 また、ちょっと骨っぽい感覚がパワーを引き出すのです。
 ペンタトニックスケールを元としたプレイヤーは多いですし、たった5音のスケールながら千差万別なフレーズが期待されるのです。
 厳しい書き方をすれば、ペンタで表現できないプレイヤーは、他のスケールを使っても、やはり奏でることは不可能でしょう。
 音程の組み合わせよりも1音1音の表情の付け方にこそソロプレイの神髄があります。

では、音階の確認
 Cメジャーペンタトニックスケールです。
 5線譜と5フレット基点の指板上の位置も載せておきます。

penta.mid譜面

penta.mid構成音

5F 6F 7F 8F
1弦
2弦
3弦
4弦
5弦
6弦

◎ルート=C

 これで、キーがCの時と、平行調のAmの時に使えるわけです。それだけでは無いことを以下に書きますね。

メジャーペンタトニックスケールの他調での扱い
 メジャーペンタトニックスケールはメジャースケールのヨナ抜き音階ですから、ルートのキー、平行調のマイナーキーの2調で使えるのは当然です。それだけにしか使えないのなら、お勧めはしないってもんです。
 ペンタトニックスケールは名前こそ変化しますが、そのままのポジションで他の調でも使うことが出来るのです。
 具体的にはキーがAメジャーの時です。

スケール  1st   2nd   3rd   4th   5th   6th   7th 
Aメジャースケール P1 M2 M3 P4 P5 M6 M7
構成音a.mid A B C# D E F# G#
ブルーノートペンタ P1 m3 P4 P5 m7
構成音blue_pen.mid A C D E G

 3rdと7thの音が半音低くなっていますね。これは、前に説明したとおり、ブルーノートです。
 スケールの名前が変わってAブルーノートペンタトニックスケールになりましたが、構成音はCメジャーペンタトニックスケールです。

 ここまでで、Cメジャーペンタトニックスケールがキー=C,Am,Aで使用できることが分かりましたね。
 でも、まだまだ続きがあります。さらに下に書きます。

ダイアトニックスケールとの比較で探す
 Cメジャーペンタトニックスケールの構成音を含む3章の表からダイアトニックスケールを下記に記します。

スケール  1st   2nd   3rd   4th   5th   6th   7th 
Cメジャーペンタ P1 M2 M3 P5 M6
構成音penta.mid C D E G A
Cアイオニアン P1 M2 M3 P4 P5 M6 M7
構成音c.mid C D E F G A B
Cリディアン P1 M2 M3 +4 P5 M6 M7
構成音c_lidi.mid C D E F# G A B
Cミクソリディアン P1 M2 M3 P4 P5 M6 m7
構成音c_mx.mid C D E F G A Bb


メジャーペンタトニックスケールは、Cメジャースケールと同じであるアイオニアンスケールは当然として、リディアン、ミクソリディアンのヨナ抜きでもあるわけです。ここから、使用できる調性を把握すると、

Cリディアン→キーがGメジャー、Emで使用可能
Cミクソリディアン→キーがFメジャー、Dmで使用可能

となります。

使用可能なキーのまとめ
 さぁ、おさらいしましょう。Cメジャーペンタトニックスケールで弾くことが出来るキーは、

Cメジャー(メジャースケールの省略形)
Am(マイナースケールの省略形)
Aメジャー(3rd,7thはブルーノートとして)
Gメジャー(リディアンスケールの省略形)
Em(同上)
Fメジャー(ミクソリディアンスケールの省略形)
Dm(同上)

 どうですか?1つのペンタトニックスケール音を覚えるだけで実に7つのキーに対応することが可能です。
 ブルーノートを別にしても6つのキーです。全ての調は長短あわせて24ですから、そのうち1/4は1つのスケールで弾ききる事が出来ます。これがペンタトニックの柔軟な部分です。

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